「なんだか一緒にいると疲れる」「いつも自分ばかり損している気がする」
そう感じる相手がいるなら、もしかするとその人はテイカー女かもしれません。
テイカー女というのは、人から何かを奪うばかりで与えることをしない女性のことです。最初はすごく愛想が良くて魅力的に見えることも多いので、気づいたときにはもう深く関わってしまっているケースもあります。この記事では、テイカー女の典型的な特徴と、早い段階で見抜くための方法を紹介していきます。
テイカー女とは?自分優先で奪う女性のこと
テイカー女とは、心理学者アダム・グラントが提唱した「テイカー」という人間のタイプに当てはまる女性のことです。自分の利益を最優先に考え、他人から何かを得ることばかりに意識を向けています。
彼女たちは相手の感情やニーズを無視して、自分の欲求を満たすために行動します。与えることよりも「もらうこと」が当たり前になっているので、周囲の人は知らず知らずのうちにエネルギーを奪われてしまうのです。
こういうタイプの女性は、一見すると社交的で魅力的に見えることもあります。だからこそ最初は気づきにくく、関係が深まってから「あれ、おかしいな」と感じることが多いかもしれません。
テイカー女の特徴5つ
テイカー女には共通する行動パターンがあります。どれか一つでも当てはまる場合は注意が必要ですし、複数当てはまるなら要警戒です。
1. 自己中心的で自分の話ばかりする
テイカー女は会話の中心が常に自分です。友達が相談をしているときでも、すぐに自分の話にすり替えてしまいます。
「それ分かる!私もね…」と言いながら、いつの間にか主役が自分になっています。他人の話には本当に興味がないので、聞いているふりをしながら、次に自分が何を話すかばかり考えているのです。
人の話を途中で遮って自分の話を始める「会話泥棒」もテイカー女の典型例です。相手の気持ちや状況よりも、自分の感情や都合を優先するので、話していても満たされる感じがしないかもしれません。
2. やってもらって当たり前で感謝しない
テイカー女は、他人からの助けや親切に対して感謝の気持ちを示しません。何かしてもらっても「ありがとう」の一言がなかったり、あっても形だけだったりします。
むしろ「これくらいやってくれて当然」という態度を取ることさえあります。周りの人が自分のために時間や労力を使っていることに対して、何の価値も感じていないのです。
こういう女性と一緒にいると、どれだけ尽くしても報われない虚しさを感じることがあります。感謝されないと人間関係は続きませんし、どんどん一方的になっていくものです。
3. 他人の成功を素直に喜べない
テイカー女は、他人の幸せや成功を心から喜ぶことができません。むしろ嫉妬したり、自分と比較して不機嫌になったりします。
友達が良いことを報告しても、「へえ、そうなんだ」とそっけない反応をするか、すぐに自分の話に切り替えてしまいます。時には相手の成功を利用して、自分の価値を高めようとすることもあります。
他人の努力や成果を認めることができないのは、自己中心的な性格の表れです。こういう態度は周囲に伝わりやすく、長期的には信頼を失う原因になります。
4. 被害者意識が強く責任を取らない
テイカー女は、何か問題が起きても決して自分の責任を認めません。「私は悪くない」「私も被害者」という姿勢を貫きます。
仕事でミスをしても人のせいにしたり、「助けてくれなかったから失敗した」と責任転嫁したりします。少しでも指摘されると「私ばっかり責められる!」と逆ギレすることもあります。
このように常に自分を正当化し、他人に責任を押し付ける態度は、周りの人を疲弊させます。信頼関係を築くことができないので、結果的に人間関係が長続きしないのです。
5. 自分がやってあげたことはずっと覚えている
テイカー女は、自分が誰かに何かをしてあげたことは、いつまでも忘れません。そして事あるごとにそれを持ち出して、恩着せがましい態度を取ります。
「あのときこれしてあげたよね」「私がこうしてあげなかったら、どうなっていたと思う?」と言って、相手に恩を返すことを暗に求めるのです。自分がしてもらったことはすぐに忘れるのに、自分がしたことだけは覚えているという不公平さがあります。
こういう一方的な態度は、相手を息苦しくさせます。本当に相手のためを思ってした行動なら、見返りを求めたり恩着せがましくしたりはしないものです。
テイカー女を見抜く方法
テイカー女は最初から悪い印象を与えるわけではありません。むしろ魅力的に見えることもあるので、早い段階で見抜くためのポイントを知っておくことが大切です。
1. 最初だけ異常に愛想が良い
テイカー女は人を惹きつけるのが上手です。特に「人に尽くしがちな性格の人」や「頼みごとを断れない人」にターゲットを絞ります。
初対面では非常に愛想が良く、社交的で優しい人に見えます。しかし関係が深まるにつれて、だんだんと本性が現れてきます。最初の印象と後の態度にギャップがある場合は、注意したほうがいいかもしれません。
人は第一印象で判断しがちですが、時間をかけて相手を観察することが大切です。本当に良い人なら、時間が経っても態度は変わりません。
2. 会話の主導権を絶対に渡さない
テイカー女は会話の主導権を常に握ろうとします。自分の話をすることが大好きで、他人が話している最中でも平気で割り込みます。
相手の話を最後まで聞かずに、自分の意見や経験を一方的に押し付けるのです。「それは違うよ」「私はこう思う」と自分の考えを強く主張し、他人の意見を尊重しません。
コミュニケーションは本来、双方向のやり取りです。一方的に自分の話ばかりする人は、相手に対する配慮が欠けている証拠かもしれません。
3. お願いばかりで自分からは動かない
テイカー女は他力本願で、お願いばかりします。自分でできることでも、人にやってもらおうとします。
「ちょっとこれお願いできる?」「悪いんだけど、これやっといて」と頼むのは得意ですが、逆に相手から何かを頼まれると面倒がったり、断ったりします。ギブ&テイクのバランスが完全に崩れているのです。
こういう女性は、何かを「もらう」ことばかり考えています。自分が与える側に回ることはほとんどありません。
テイカー女に狙われやすい人の特徴
テイカー女は誰にでも近づくわけではありません。特定のタイプの人をターゲットにする傾向があります。
1. 優しくて断れない性格
優しくて人に頼まれると断れない人は、テイカー女の格好のターゲットです。「ノー」と言えないことを見抜かれて、どんどん頼みごとをされてしまいます。
テイカー女は、相手の優しさにつけ込むのが得意です。「あなただから頼むんだよ」「あなたしか頼れる人がいないの」と言って、断りにくい状況を作り出します。
自分を守るためには、時には「断る勇気」も必要です。優しさと自己犠牲は違います。
2. 面倒見が良く頼まれると引き受けてしまう
面倒見が良い人も狙われやすいです。困っている人を放っておけない性格なので、テイカー女にとっては都合の良い存在になってしまいます。
頼まれごとをされると「自分がやらなきゃ」と思ってしまうので、気づけばいつも自分ばかりが負担を背負っている状態になります。テイカー女はそういう人を見極めるのが上手なのです。
相手を助けることは素晴らしいことですが、自分を犠牲にしすぎるのは健全ではありません。バランスを考えることが大切です。
3. 責任感が強く最後までやり遂げようとする
責任感が強い人も、テイカー女に利用されやすいタイプです。一度引き受けたことは最後までやり遂げようとするので、テイカー女はそこにつけ込みます。
「お願い、途中で投げ出さないで」「あなたならできるから」と言われると、やめられなくなってしまいます。責任感の強さが裏目に出てしまうのです。
自分の限界を知り、無理なことは無理だと伝えることも、責任感の一つの形です。
テイカー女と関わるとどうなる?
テイカー女と深く関わると、さまざまな影響が出てきます。精神的にも物理的にも、負担が大きくなっていくのです。
1. 時間とお金を奪われ続ける
テイカー女は他人の時間を無駄にすることを何とも思いません。自分の都合で呼び出したり、長々と愚痴を聞かせたりします。
さらにお金に関しても、おごってもらうことが当たり前になっていたり、「ちょっと貸して」と言ってそのまま返さなかったりします。気づけば自分のリソースがどんどん削られていくのです。
時間もお金も有限です。それを大切にしてくれない相手と一緒にいることは、自分自身を大切にしていないことと同じかもしれません。
2. 精神的に疲弊してしまう
テイカー女との関係は、精神的なストレスや疲労を引き起こします。一方的な要求や自己中心的な行動は、相手にとって大きな負担です。
「また何か頼まれるんじゃないか」「今日は機嫌が悪くないかな」と、常に相手の顔色を伺うようになってしまいます。こういう関係は健全ではありませんし、自分らしくいられなくなります。
人間関係は本来、お互いを高め合うものです。一緒にいて疲れるだけなら、その関係を見直す時期かもしれません。
3. 自分の価値を見失ってしまう
テイカー女は他人を利用することが多いため、信頼関係を築くことができません。そんな相手と一緒にいると、自分の存在価値を見失ってしまうことがあります。
「自分は利用されているだけなのかも」「自分には価値がないのかも」と思い始めると、自己肯定感が下がっていきます。テイカー女の否定的な態度や行動は、相手の自信を削いでしまうのです。
自分を大切にすることは、わがままなことではありません。自分の価値をしっかり認識し、それを守ることが大切です。
テイカー女への対処法
テイカー女とどう付き合うか、または距離を置くかは悩ましい問題です。しかし自分を守るためには、適切な対処が必要になります。
1. できないことははっきり断る
テイカー女に対しては、できないことを明確に伝えることが大切です。曖昧な返事をすると、「やってくれる」と勝手に解釈されてしまいます。
「今は無理です」「それはできません」とはっきり言うことで、自分の限界やルールを示します。最初は罪悪感があるかもしれませんが、自分を守るためには必要なことです。
断ることは相手を傷つけることではありません。自分の境界線を守ることは、健全な人間関係を築く第一歩です。
2. 距離を少しずつ置いていく
いきなり関係を断つのが難しい場合は、少しずつ距離を置いていく方法もあります。連絡の頻度を減らしたり、会う機会を減らしたりします。
物理的な距離を置くことで、徐々に関係を薄めていくのです。「最近忙しくて」と伝えながら、自分の時間を優先していきます。
急な変化は相手を刺激することもあるので、自然な形で離れていくのが良いかもしれません。
3. 相手の機嫌に左右されない
テイカー女は気に入らないことがあると、すぐに不機嫌な態度を取ります。しかしそれに振り回される必要はありません。
相手の感情は相手の問題です。自分が何か悪いことをしたわけではないなら、罪悪感を持つ必要はありません。冷静に対応し、巻き込まれないようにすることが大切です。
自分の感情は自分で管理し、相手の機嫌に左右されない強さを持つことが、自分を守ることにつながります。
まとめ
テイカー女の特徴を知ることで、早い段階で気づくことができます。自己中心的で感謝しない、他人の成功を喜べない、責任を取らないといった行動パターンは、テイカー女を見抜くサインです。
もし身近にそういう人がいるなら、自分を犠牲にしてまで関係を続ける必要はありません。距離を置いたり、はっきり断ったりすることで、自分を守ることができます。人間関係は本来、お互いを大切にし合うものです。一方的に奪われるだけの関係なら、見直す勇気も必要かもしれません。

